ラシックスとルプラックを比較・違いや併用についてまとめ

ラシックスとルプラックを徹底比較!

 

ルプラックはラシックスと同じ「ループ利尿薬」となります。なので、作用機序としては比較的に通っています。ただ、効果の強さや副作用などが異なってきます。

 

ここでは、ラシックスとルプラックの比較・違いの解説などを行います。

 

ルプラックとは?

 

ルプラックは、ループ利尿剤(loop diuretic)と成分名のトラセミド(Torasemide)からアルファベットを抜きだし名づけられた医薬品です。

 

他の利尿薬と同じく、本来は心不全や肝硬変、腎機能障害などの浮腫を治療する目的で利用されています。

 

目次

 

ラシックスとルプラックの大きな違い

 

ルプラックはラシックスと同じく「ループ利尿薬」となります。ヘンレループで塩素、ナトリウム、カリウムの再吸収を阻害することにより、尿量を増やす作用があります。なので作用としてはほぼ同じです。

 

大きな違いとしては、ルプラックのほうがはるかに効果が高いということです。ルプラックはラシックスと比較すると利尿作用が10倍~30倍、むくみ取りの効果も約10倍以上と非常に強力な作用を持っているのです。

 

そのため、ラシックス20mgを換算すると、ルプラックの場合4mgの投与で同じ尿量を得ることができるのです。

 

なぜそれほど強い効果があるかというと、実はルプラックには抗アルドステロン作用もあるからです。副腎皮質ホルモンの「アルドステロン」には「遠位尿細管」でナトリウム(水分)とカリウムの交換を行い、尿量を減らす作用がありますが、その働きを阻害して尿量を増やすのです。これは、利尿剤「アルダクトンA」とよく似た作用です。

 

>>アルダクトンAとの比較|違いや併用

 

ループ利尿剤の作用だけだと低カリウム血症のリスクがありますが、ルプラックには抗アルドステロン作用によってカリウム保持機能も持つため、ラシックスなどのループ利尿剤に比べて低カリウム血症のリスクが少ないと言われています。

 

副作用の違い

 

ループ利尿薬の場合、注意すべき副作用の1つに「低カリウム血症」があります。ラシックスやダイアートでは避けて通れないものですが、ルプラックの場合は抗アルドステロン作用があるために、低カリウム血症のリスクは少なくなっています。

 

かといって副作用がないかというとそんなことはなく、ラシックスやルプラックなどのループ利尿薬によくある副作用の「高血糖」「高尿酸血症」などの部分は避けられないので、要注意です。

 

>>ラシックスの副作用まとめ

 

また、ルプラックはラシックスやダイアートなどのループ利尿薬に比べて作用時間が長い点にも注目しましょう。

 

名称 血中半減期
ラシックス 約0.35時間(20分程度)
ダイアート 約2.6時間(140分程度)
ルプラック 約2.0時間(120分程度)

 

>>ダイアートとの比較|違いや併用

 

↑ダイアートとの比較記事で紹介したように、半減期の長い利尿薬は「夜間頻尿」にも注意が必要です。半減期が2時間ということは、作用は6~8時間継続するので、夜にルプラックやダイアートなどを服用すると、夜間ずっとなんどもトイレに起きるはめになるでしょう。

 

ラシックスとルプラックの併用は?

 

もちろん、ラシックスとルプラックを併用するケースもあります。しかし、ルプラックはループ利尿薬と抗アルドステロン作用を併せ持つ医薬品です。言わばルプラック1つで、「ラシックス」と「アルダクトンA」を併用しているようなものになります。そして、ラシックスとアルダクトンAを併用する場合よりも安全性が高いため、ルプラックのみを処方するケースの方が多いでしょう。