ラシックスを服用するとドーピングで失格にされる?

ラシックスとドーピングの関係

 

まず結論から言うと、ラシックス(フロセミド)は世界アンチドーピング機関(World Anti-Doping Agency)で禁止薬物に指定されています。

 

http://list.wada-ama.org/list/s5-diuretics-and-other-masking-agents/furosemide/

 

↑を見るとわかりますが、WADA(世界アンチドーピング機関)のサイト上でも明記されています。

 

また、ラシックスによってスポーツ大会を失格になったり、プロリーグで出場停止になった例は山ほどあります。

 

スポーツ 氏名 処分内容
野球(メジャーリーグ) ウィルキング・ロドリゲス(ヤンキース) 80試合出場停止
ボクシング フランキー・カルーソ3世 2年間出場停止
ボクシング ジェレン・コクラン 2年間出場停止・戦績はく奪
ウェイトリフティング タン・チーチー 大会失格
ウェイトリフティング ジョシュア・ギルバート 3年間出場停止、戦績はく奪

 

など

 

参考:http://www.usada.org/testing/results/sanctions/

 

このように、スポーツ大会などに出場する機会がある場合は、ラシックス(フロセミド)を利用すると戦績はく奪、最悪の場合長期の出場停止で選手生命が断たれる可能性があるため、絶対にNGです。

 

どうしてラシックスはドーピング扱いになるの?

 

ラシックスは利尿剤であって、スポーツに必要な能力を高める薬ではありません。むしろ、トイレが近くなってパフォーマンスが落ちるでしょう。なので、ラシックスの効果そのものが問題視されているわけではありません。ではなぜ禁止なのか? 実は、ラシックスがその他の禁止薬物の隠ぺいに利用されることがあるからです。

 

ラシックスを服用すると利尿作用が高まり、体の水分が排出されます。その際、体内の禁止薬物も一緒に洗い流すと考えられているのです。そのため、ステロイドや興奮剤などの禁止薬物を使っている選手が、大会前にラシックスを飲んで、ドーピング検査で検出されないように証拠隠滅しようとするケースが多発したのです。

 

例えばエフェドリンといった禁止成分であれば、風邪薬などにも微量が含まれているので、「風邪をひいて薬を飲んだら検出された」というケースもありえます。しかし、ラシックスは健康な人が飲むことは通常ありえませんし、特にスポーツ選手にとっては利尿剤はむしろマイナスにしかなりません。なので、誤って飲んだという言い訳もたたず、「証拠隠滅をしようとした」として一発でアウトとなってしまうのです。

 

ラシックスを飲んで尿をたくさん出したとしても、体内の禁止薬物がすべて洗い流されるわけではありません。現在はドーピング検査技術も発達しているので、ラシックスで証拠隠滅しようとしてもその他の禁止薬物は検出されるでしょう。とはいえ、今でもなおラシックスだけが検出されたとしても失格処分などは行われます。証拠隠滅はできないにせよ、「証拠隠滅をしようとした」という精神性がスポーツマンにふさわしくないという判断かもしれません。

 

なんにしても、もし本格的にスポーツに取り組んでいるなら、むくみ取りやダイエット目的で、自己判断でラシックスを購入・使用するなどというのはもってのほかです。くれぐれも注意するようにしてください。